「まじ」な部屋 頑張れSCN(湘南ケーブルネットワーク)
  最終更新 2004/02/15   △ 目次へ戻る △ 

それまでダイヤルアップでのみインターネット接続やっていて
毎月のNTT電話料金支払いの多さに愕然としつつ
いくら接続先を市内のアクセスポイントに限定する等の努力しても一向に料金請求減らず、
「定額制」の接続方法を模索していた中で、
地元CATV局の 湘南ケーブルネットワーク (以下「SCN」と略称)
がインターネット接続もやると聞き早速導入しました。
以下はその顛末記です。
平成12年(2000年)秋から使い始め、転勤転居する平成15年(2003年)夏まで使っていました。


SCNとの出会い


出合いは、、、、

我が家とSCNとの出合いは近所のオリンピックからでした。
近所の空き地にオリンピックのショッピングモールが出きる事となり、
それに絡んだ電波障害対策で我が家のマンションにCATV引かれました。
ただしCATV契約はしなかったので単なるアンテナの代わりでしたが。
テレビ調整に来たSCNの営業さんにインターネット接続の時期を問うても
予定はありませんとの冷たい返事だけ。
とりあえずはテレビだけCATV経由となりました。

そして、、、、

ある年の秋の某大手新聞の地方欄に
「SCNがCATVでインターネット接続を来春開始」
との記事を発見。
さっそく問い合わせてみると事実との事で予約申込み書類をもらうも
既設マンションの場合は調査必要との話。
とりあえずは予約申込みだけ送り様子を見る事に。
ただし、、、春が近づいても、春(4月)のサービスインを過ぎても、
何回問合せしても
「集合住宅は事前調査が必要で
 希望が多くて調査の手が足りずいつになるかワカラナイ」
てな返答しか返ってこない。
春のサービスイン過ぎて申し込んだ知人(一戸建て)はすんなりと開通し
使用状況も快適とのこと。
うーんんんんんクヤシイけど仕方ない。
うちのマンション建てた業者もマンションに光ケーブル引く企画があるらしい。
仕方ないアキラめて他の業者のサービスやってくるまで待つかと半分諦めモード。


導入顛末記


するとすると、、、、
忘れた頃になってSCNの営業の方からコンタクトあり。
さっそく下見してもらつた上で工事の見積りをもらう事としたが、
マンションの自宅部分(占有部分)以外に共用部分の工事も必要で
マンション管理組合のOKが必要との事。
ちょうど自分がマンション管理組合の理事長やっていて
「すぐに下見調査してッ」「早く見積りちょうだいッ」と依頼する。
既にCATVのTV視聴できてるので
工事もチョィチョィッと簡単に出来ると思ってたら
なんとマンション内は片方向のTV線とは別に
新たに双方向インターネット用ケーブルを張り直し
かつ必要な機器も追加されるてな話となり
共用部分の工事だけで10万円弱の費用がかかるてな事となっちまった。

たかが10万とは言いつつも
これが我が某マンション管理組合にとっては大きな金額で
なにしろ予算段階で次年度への繰越金が10万プラスアルファしか無い
そんな貧乏な管理組合にとっては10万の出費はかなり辛い。
管理組合総会をやる前に臨時の理事会を数回召集し議論すれど
導入総論賛成も「無い袖は振れない」事実だけはどうしようもなく
断念が確定し、、、、。。。。

するとするとどこで危機感を感じ取ったのかSCNの営業から驚く様な提案が。
いわく
「共用部分工事費用を超特別値引きする」
「その代わりに個人単位の設置工事費用を
 本来は一戸建てよりはかなり安いCATV対応マンション価格とするところを
 通常の一戸建てに導入する場合の価格と同じとする」
との事。

この超コペルニクス的な発想転換の提案に理事長の私は即に乗り
マンション管理組合開催直前に急遽に皆に諮りなんとか総会決議に持ちこみ
無事に導入決定となりました。
でも
SCN側から見るとマンション内に10名導入しないとペイしない条件だけど
とりあえず管理組合側の支出は限りなく小さくなったのでOKとしよう。

総会決議をSCNに連絡し
諸々な手続きの後に行われた共用部分の工事はわずか1日で終了。
その後にマンション内の友人1名が選考してSCNと契約し
私は2番目に契約となり
共用部分の分電盤ボックス内から自室までケーブル引く工事も
契約後1週間ほどですいすいと完了。

そんなこんなで我が家のマンションは
SCN公式サイトのインターネット対応マンション欄にも載る

CATVインターネット対応となりました。
平成12年(2000年)の秋の事でした。

ポイントは
やはり自分がマンション管理組合の理事長をやってたので
業者(SCN)との折衝も含め自分のペースで進め
超コペルニクス的値引き条件を引き出し強引に総会決議とれたところかな。
もしくは
その翌年から嵐の様な格安ADSL発売が始まったので
SCNがそれを察知して早めに囲い込もうとして仕掛けたのかもしれません。


CATVは意外と快適


いざ使い始めてみると、SCNのCATVインターネットって意外と快適。

一番最初の契約は下り 128Kbps なんてものでしたが、
その当時からキッチリと契約速度ほぼ100%の下り性能が出るんです。
その後に数回の「実験」による増速があり
手元に記録残ってるだけでも
128Kbps→256Kbps→2Mbps→4Mbpsと増速し
その都度に増速した速度値の95%〜100%の下り性能が出てました。
価格破壊的格安ADSLが始まり
でもxDSL特有の
「最寄NTT局からの電話線の距離と損失に激しく性能が依存する」
事実がまだあまり知られずに
「遅いッ」「性能が出ないッッ」
と大騒ぎしてるのを横目に見ながら
2Mbps(平成13年秋〜)4Mbps(平成14年春〜)と
ほぼその下り性能に満足してました。
CATVは距離依存無く契約性能値そのまま出るものだと
思ってました(→後述補足あり)。

安くても性能出ない・不安定なADSLよりも
多少高くても(当初5,000円/月・その後4,240円/月に変更)
速度性能も安定し
かつSCNのファイアウォールに守られたCATVの方が
利用者のとってはウレシイです。


プロバイダに期待するもの


私がインターネット接続プロバイダに期待するものは
通信性能だけでなくサポートの面も大きな要素としています。
特にトラブル関係の連絡と対応は満足しています。

個人ユーザが自宅でインターネット接続するのは
大抵はウィークデイの夜(または深夜)か土日休日になっちまいます。
そんな時に「つがらない」「動作がおかしい」んてな状況となった場合
それが土日休日でもサポートの技術担当者に直接連絡が付くんです。
直接に電話で状況を伝え
場合によっては詳細な状況データをメールする等で
直接のやりとりが出来るのは大きな安心を与えてくれます。
プロバイダとしての技術力はそこそこのレベルだとは思いますが
この土日休日の対応だけは安心感があります。

ただ誉めてばかりいてはアレなので悪い点をケナす方もしておきますね。
サポートはそこそこ気に入ってるのですが我慢出来ない点が1つあります。
それは
「メール問合せにはほとんど応えない」
点です。
事務手続き的な質問をメールで問合せしても
まともに返答がメールで返って来る事はまずありません。
これは一度や二度ではなく
三度も四度も五度も六度も経験しています。
1回メール問合せし一週間待ち
返事来ないので2回目のメール出しもう一週間待ち
それでもメール来ないので3回目のメールだした
なんて経験はショッチュウです。
そんな経験を散々やってるので
重要な急ぎの問合せはメールの後にかならず電話する様になりました。

そんな調子ですからトラブッた時にはまずメールしますが
そんなこんなでメール対応は期待してないのと
そもそもトラブル時にはメール出来ないケース多いし
相手(サポート)側もメール受けれないのがほとんどなので

・電話する(→土日休日でも昼間は確実に電話つながる)
 深夜で留守番電話につながった場合は
 自分の名前と電話番号と
 「トラブルだから早急に電話しろッ」てなメッセージを残す
・サポート電話が留守録になりメッセージ入れた場合は
 自分の名前と電話番号と
 「トラブルだから早急に電話しろッ」てな手書きのメモ1枚書いて
 それをサポートに宛ててFAX送る

の2段階でいつもやっています。
この方法だと
例えば土曜深夜のトラブルでも
翌日日曜日の朝一番には必ずサポートの男性技術者から電話連絡が入り
ほとんどの場合に日曜のうちに解決となります。
解決しない場合でもほぼ確実に解決の方向に向かいます。
私はこの土日休日の対応には満足しています。

ただ
これは正直な気持ちですが
「メール問合せにはほとんど応えない」
のはなんとか改善して欲しいですね。


余談:SCNのサービス提供方針(その1)


余談ですがSCNで気に入ってた点をもうヒトツほど。
それはISPとしての考え方ともなるのですが。

私が一番最初に契約した時の契約コースは
固定プライベートアドレスによるコースでした。
これに対してゲームや一部アプリの実行には
グローバルなIPアドレスが必須なケースがあり
この為に固定グローバルアドレス用のオプションも用意されてました。
ただしそれが
固定アドレス発行の為に月額料金が5百円ほど高く
かつスピードは遅めに設定されてました。
例えば
通常コースが下り256Kbpsの時には
グローバルアドレスのコースは下り128Kbps、
通常コースが下り2Mbpsになった時には
グローバルアドレスのコースは下り1Mbps、てな感じ。
これにはゲーム中心なユーザからクレーム出ましたが
ユーザ掲示板上でのSCNからの公式回答は
「固定IPのグローバルアドレスユーザは
 ゲーム等にてかなりの帯域を占有するケース多く
 通常のプライベートアドレス使用ユーザにも充分な帯域を提供する為に
 あえてこの様な差を設けている」
てなものでした。

これは単なる一例ではありますが
後述する契約性能値をなるべく提供しようとしてる姿勢も含め
特定のユーザに片寄らず均等に高性能を多くのユーザに提供する努力を
現実に行っている点は非常に高く評価しています。


さらに余談:SCNのサービス提供方針(その2)


余談の追加になりますが
ADSL接続の速度と品質がNTT電話線に激しく依存するのに対し
CATV接続は距離依存なく「契約通りの性能が出る」と思ってました。
事実SCNのCATV接続はそうでした。
でも
全てのCATV接続がそうでは無かったんですね。
この事実は後から知りました。

ある時に帰省先の実家もCATV化しようと地元CATV局を調べてみたら
契約速度性能は8M強の数字をうたいながらも
実質の速度は実質1Mbps台しか出てないみたい
つまり8分の1の性能しか実際には出てないと
そのCATV局の公式サイトの掲示板でも非難轟々だったし
(通常は非難7〜8割に擁護(応援)2〜3割で均衡取れるのだが
 そこはほぼ10割が非難で擁護応援する声は全く無かった)
田舎の友人知人に聞いても同様な話しか出てこず
駄目押しに帰省時に近くの家電店のデモコーナーで実測してもやはり同じ。

これは結構ショックでした。

そのCATV局のサポートにもメール出し
「掲示板を見て不安に思っている」と正直に伝えた上で
実質速度性能について問うと
やれLANボードの性能が悪いとかTCP/IPの設定が悪いとかPC性能悪いとか
そんなこんなの返答しかせず意地でも低性能を認めない。
挙句に「トラブルあった」との理由で掲示板まで閉鎖されちまった。

そしてもうヒトツ他の例が、、、、。。。。

川をひとつ越した隣町は全国区の大手業者が提供するCATVサービスですが
これがまた性能が極端に出ないみたい。
こちらはユーザによる掲示板があちこちあるのだけど
どこのサイトの掲示板を見ても非難ゴウゴウの大嵐。
隣町の友人でユーザがいるけど
「常時接続の定額制」だけで「性能には満足してないが既に諦めている」てな調子。

よくよく皆の意見を聞くと
要は設備能力(バックボーンとの接続回線能力含む)が
ユーザ数に比べ著しく貧弱で慢性的な速度低下を招いている
てなところが事実らしい。

どうも
「ADSLの速度と品質がNTT電話線に激しく依存するのに対し
 CATV接続は距離依存なく契約通りの速度性能が出る」
との論調は
世の中のCATV接続一般的なものではなく
各CATV局の設備能力や経営方針に大きく依存するものらしく
そんな中でSCNは大いに頑張っているのだなと感じました。


ところでADSL接続も8M→12M→24M(26M)→40Mと
見た目上の性能はどんどん新技術が出てきますが
それに引き換えCATVは伝送速度は頭打ちみたいです。
私の知る限りでは
現時点で這わさせてるケーブルによる技術では30Mbpsが上限らしい。
前述の隣町の某大手全国区の地域CATV業者も
早々と30Mbpsサービス提供始めましたが
ユーザ評価は良くも無く悪くも無くてな感じの論調が目に付きます。

そんな中でSCNは
平成15年(2003年)春に 30Mbpsじゃなくてあえて「15Mbps」でのサービス開始しました。
かなり以前ですが別のサービス強化伝える告知記事(2002年8月)では

》 SCN-NETでは、公称速度は実現可能速度で表示していきます。
》 あくまでベストエフォートですが、
》 公称値に近い速度を実現させるように努めてまいります。

と明言してました。
また
同じ告知記事(2002年8月)の中で
上位接続回線についても

》 8月5日に昨年より構築してきたジャパンケーブルネット(JCN)の
》 光バックボーン(1Gbpsまで対応可能)の2ルート化が完成いたしました。
》 これにより、信頼性の向上とバックボーンの高速化(増速)が実現できる
》 ようになりました。
》 弊社ではこのバックボーン回線を有効に使い、お客様のサービス向上を
》 図ってまいります。

とも書いています。

これは私の推測ですが
あえて上限の30Mにせず15Mbpsに抑えながらも
上位回線の充実も含め
「公称値に近い速度を実現させる」事にこだわり
多くのユーザに均質なサービスを提供する様に努力している
そんなふうに思えます。

さすがに私は自分の転勤があり15Mbpsサービスは加わりませんでしたが
他のユーザの声を聞くと
12〜15Mbpsの下り性能がコンスタントに出てるとの事。
まさに上述の企業方針を実践している様子がひしひしと感じられます。

それだけではなく
ケーブル(TV)のデジタル化やIP電話当の新技術への対応も継続的に取り組み
もし自分が転勤引越しがなければまだ使いつづけていたでしょう。


まとめ


最近の光ファイバ100MbpsやADSLの40Mbps等々
インターネット接続のブロードバンド度合いはどんどん速くなる方向へ進んでいます。
その中でCATVによる接続はどうしても見劣りしてしまいますが、
そんな中で「庶民派」接続方式ではないかと感じています。
ただ
注意しなければならないのは全てのCATV局がそうではなく
かなり場所(運営会社)によりその対応にバラツキがあるのも事実な様で
ひょっとしたらSCNの例が特殊かもしれません。
でも
ブロードバンドのひとつの繋ぎ手であることは確かだと思います。



現時点でのコース/関連サイトへのリンク

現時点(平成16年(2004年)2月)でのSCNのインターネット接続メニューは
以下の通りです。

エコノミーコース   上り64Kbps/下り256Kbps   2,480円 
ブロードバンドコース  上り384Kbps/下り4Mbps   4,240円 
グローバルDHCPコース  上り384Kbps/下り4Mbps   4.240円 
15Mプレミアムコース  上り1Mbps/下り15Mbps   5,240円 
1Mbpsサーバーコース  上り512Kbps/下り1Mbps   30,000円 

最新情報は以下の各サイトにて確認ください。

湘南ケーブルネットワーク http://www.scn-net.ne.jp/ 
湘南ケーブルネットワーク http://www.scn-net.ne.jp/scncojp/ (オフィシャルサイト)

RBB TODAY -湘南ケーブルネットワーク http://www.rbbtoday.com/rbbcorp/90.html 
RBB TODAY -湘南ケーブルネットワークの評価 http://www.rbbtoday.com/usersvoice/corp/90.html 




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